リピーターの声で広まる、焼きたての幸せ
口コミで美味しいと噂が広まるパン屋さん。店主がこだわり抜いたパンは、一度食べたら何度でも買いに行きたくなる美味しさ。

パン作りに魅せられて
温かなパンの香りに包まれる「Ken’s BAKERY」。「美味しいパンが好きで、次のパン屋さんを探すより、自分でやってしまおう!」という決心で始まったこのお店は、店主の児玉さんが「パンの奥深さ」に魅了されたことがきっかけ。児玉さんは東京の調理師専門学校で学び、そこでパン作りの面白さに目覚めた。毎日違う表情を見せる、いわば生き物のようなパン。同じ品質で作る難しさに惹かれ、パン職人の道を歩むことを決意したという。現在、児玉さんの作るパンは口コミや噂によってその美味しさが広まり、リピーターが多く訪れている。


こだわりの一品
お店の看板商品は、「半熟タマゴカレーぱん」。パン粉にはフランスパンを使い、時間が経ってもザクザクとした食感が続くのが特徴。半年もの試作を重ね、ようやく完成した一品だ。特に難しかったのは、中に丸ごと入っている半熟卵。卵に火が通り過ぎると固まってしまうため、一度茹でた卵を冷凍するなどの工夫を凝らし、食べた瞬間にとろりとした半熟卵とスパイシーなカレーが調和するよう仕上げた。

もう一つの人気商品は「湯種食パン」。湯種を使うことでもっちりとした食感が生まれ、毎日食べたくなる味わいに。リピーターが多く、予約して購入する人も多い。


最近登場した「生ドーナツ」も注目の的。ふわふわで柔らかく、しっとりとしながらも軽い口当たりが特徴だ。5種類ある中で特に人気なのは、生クリームとカスタード。児玉さんは「新しい商品を通してこのお店をもっと若い世代にも広めていきたい」と、インスタグラムを活用して情報発信に挑戦中だ。

何度も食べたくなる味
児玉さんお気に入りのパンは、土曜日限定で販売しているクロワッサン。クロワッサンはバターを折り込む工程を冷やしながら行う必要があり、その分手間がかかるため出来上がるまで3日間ほどかかる。美味しいパンを作るためには手を抜かない、児玉さんの真っ直ぐな職人としての姿勢がリピーター続出の秘密なのかもしれない。

また、お客様の中には「リピーターの方からパンをもらって食べたら美味しかった」と、わざわざ買いに来る人も。お客様の「美味しい」の声は少しずつ広まり、能代市内だけではなく、大館市や秋田市からもたまに来てくれるそう。口コミで広がる美味しさは、確かなこだわりと情熱の証だ。

